Contents|目次
- MOVIE RECIPE
- 1.『リュック・ベッソンの殺し屋』
- 2.『デヴィッド・フィンチャーとブラピ』
- 3.『リチャード・ヒューコンビ』
- 4.『ジェイソン・ライトマンのちょっとこじれた世界』
- 5.『ロバート・ゼメキスとトム・ハンクス』
- 6.『ロバート・レッドフォードの着眼点』
- 7.『スティーブ・ジョブズ』
- 8.『フランク・ダラボンとスティーブン・キング』
- 9.『マーク・ミラーとマシュー・ボーンの爽快な映画』
- 10.『マーティン・スコセッシとディカプリオ』
- 11.『ティム・バートンとジョニー・デップ』
- 11.『ジャウム・コレット&リーアム・ニーソン』
- 12.『ジョン・ウーのヒット作』
- 13.『キューブリックの目』
- 14.『映画界のシェイクスピア、黒澤明』
- 15.『伝説の始まり』
MOVIE RECIPE
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『MOVIE RECIPE』-映画がより楽しくなる魔法のレシピ-
- レシピ数:15
- 紹介映画:82
当記事は半分まで無料で閲覧可能です。また、下記『MOVIE RECIPE1:冒険者たち』が全て無料で閲覧できるようになっていますので、参考までに。
1.『リュック・ベッソンの殺し屋』
リュック・ベッソンが描く殺し屋映画をピックアップ。
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- 『ニキータ』
- 『レオン』
- 『マラヴィータ』
- 『LUCY/ルーシー』
- 『ANNA/アナ』
- 『トランスポーター』
- 『ダニー・ザ・ドッグ』
- 『コロンビアーナ』
ベッソン監督はDVDのインタビューで、「『ニキータ』は僕にとって、自分を壊して飛び出した作品。僕の作品は『ニキータ』以前と『ニキータ』以後で分けられる」と語っている。この作品のヒットによって、ベッソン監督は『レオン』をハリウッドで撮ることになった。
ごく普通のアメリカ人の一家のように見え、父はニューヨークの元マフィアで、家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用され、様々な偽名を名乗りながら世界各地の隠れ家を転々としている一家がいた。監督がリュックベッソンで、製作総指揮にスコセッシがいて、デニーロが主演。面白くないわけがない。
ごく普通の女性ルーシーは、訪れた台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれ、下腹部にCPH4という新種の麻薬が入った袋を埋め込まれてしまう。この麻薬は、通常10%までしか活用できない人間の脳の潜在能力を極限まで高めることができる恐ろしいものだった。
暗殺者という裏の顔を持つファッションモデルの女性の闘いを描いている。無駄がなく、計算されていて、まるで、一枚の絵を見ているかのような作品にも見える。だがそれは、監督のそれまでの実績を知らなければ気付けないだろう。
アウディやBMWを愛車とする運び屋(トランスポーター)が主人公。高額な報酬と引き換えに、どんな品物も時間厳守で目的地に運ぶことを生業としている。そして彼は自分の仕事に対して「契約厳守」「(依頼者の)名前は聞かない」「依頼品を開けない」の3つのルールを課し、同時に運び屋としての信用を得ている。また、彼は特殊部隊に5年いた経歴を持ち、その天才的な運転技術と共に各種格闘術にも長けている。
リュックベッソンは脚本となる。悪徳高利貸しのバートは、幼いダニーをどこからかさらってきた後、彼を殺人マシンとも呼ぶべき百戦錬磨の闘犬のような野獣人間に育て上げ、首輪を外すことを合図に、金を滞納するギャングや宝石店主などを次々と襲わせていた。果たして彼は、このままヒットマンとして利用され続けるだけの運命なのか。
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この中では『ANNA/アナ』は2019年で一番新しいわけですが、やはりこの映画が一番洗練されている印象があります。『ニキータ』の時にはまだ荒々しい印象が伝わってきますし、『レオン』もどこか世界の片隅の映画という印象が少し漂っています。しかし、確実に実力をつけてステップアップしていき、この映画の頃には余計な脂肪がそぎ落とされた筋肉質な映画を観たような、そんな印象を覚えました。もちろん、だからといって多くの人に受け入れられるのは『レオン』となるのですが、それを感じましたね。
ちょうど漫画家の話で言うと、鳥山明などを例に話せます。彼は『ドラゴンボール』連載時にやめたくて仕方がなかったのですが、あまりの人気に辞められない状況でした。やる以上は全力でということもあり、『フリーザ編』の時には『あれが全盛期』と誰もが言うほどの盛り上がりを見せ、数々の漫画家もその描写方法に感激し、後に『銀魂』、『ナルト』、『ワンピース』といった伝説の漫画に繋がっていきます。
しかし彼は当時『背景を描くのが面倒』といって戦場を荒野にしたり、べた塗りが面倒だからということで髪の毛を白くしたりと、節々に『手抜き』とも言える心の表れが出ています。『Dr.スランプ』の時や、連載当初のブルマがメインヒロインだった時などは細部まで楽しく漫画を描いている感じなのですが、そういう自分のエゴと、大衆の需要は無関係であることを痛感させられるわけです。
あれから何十年も経ち、『銀河パトロールジャコ』という短編漫画を見たのですが、もう一種の芸術作品でしたね。背景の壁にいる虫の様子まで、楽しくイラストを描いているということが伝わってきました。私ももう2000枚以上漫画のシーンを模写を描いていますから分かりますが、細部までこだわることは楽しんでいなければできません。つまり、
『ANNA/アナ』=『銀河パトロールジャコ』
『レオン』=『ドラゴンボール』
のような気がしますね。洗練されているのは前者でも、需要があるのは後者である。同じクリエイティブの話として、こういうことが関係しているような気がします。多分。
2.『デヴィッド・フィンチャーとブラピ』
この二人がタッグを組んだ映画をピックアップ。
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- 『セブン』
- 『ファイト・クラブ』
- 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』
キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。デヴィッドフィンチャーが監督で、ブラッドピットが主演。脇にモーガンフリーマンと役者がこれだけ揃っている。ケヴィンスペイシーも『カイザーソゼ』の影響もあるし、スキャンダルさえなければこの手のキャラクターで今もまだ最前線にいたトップ俳優だっただろう。
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前述したように、デヴィッドフィンチャーの映画はすべて面白い。私は監督で映画を観るということはやってこなかったのですが、面白いと思った映画を後で調べたら、(またデヴィッドフィンチャーだ)ということが実にたくさんあり、結局彼の映画すべてを面白いと評価することになりました。また別のランキングレシピの方で彼の映画のランキングもまとめていますので、併せてご確認ください。
3.『リチャード・ヒューコンビ』
『Mr.ビーン』等のリチャード・カーティスとヒュー・グラントがタッグを組んだ映画をピックアップ。
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- 『フォー・ウェディング』
- 『ノッティングヒルの恋人』
- 『ラブ・アクチュアリー』
この後、『ノッティングヒルの恋人』 などでヒットを飛ばす脚本家リチャード・カーティスとヒュー・グラントのコンビの第1作で、当初の予想に反して世界中でヒットした。友人の結婚式で偶然出会った女性に一目惚れした男性が、本当の愛を見つけるまでを描く。
映画は、ロンドン・ヒースロー空港の雑踏に、デイヴィッド(演:ヒュー・グラント)によるナレーションがかぶせられる形で始まる。アメリカ同時多発テロ事件の犠牲者が最後に遺したのは、憎しみではなく愛のメッセージだったことが語られ、登場人物たちの恋物語が始まる。
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監督と演者は、作品がヒットするとその後も共演する傾向があります。中にはヒットなどは度外視している場合もあるかもしれません。例えば黒澤明の映画には、三船敏郎や志村喬がよく出てきます。マーティンスコセッシとディカプリオ、その他このレシピにあるようなタッグもそうですね。ただ、必ずしもその采配が好転するとは限らず、中には『執着』や『癒着』に近いような『無意味な共演』に見えることがあります。
例えば『ゲド戦記』から『コクリコ坂から』で共演した宮崎吾郎と岡田准一ですが、岡田准一自体はいい俳優なのですが、彼にこだわる必要はないという印象を受けましたね。リベンジしてやるという気持ちがあったのかもしれないし、裏事情は知りませんが、必ずしもそのタッグでやる必要はないということがあります。また、神木隆之介はある種のカリスマ性がある声優で、彼が出演する映画はすべてヒットするジンクスがありますが、『メアリと魔女の花』の時には、シークレット声優として最後まで隠されていたのにも関わらず、作品力が弱いので彼も一緒に失敗した印象になってしまいました。
米林監督は、『魔女の宅急便』ではじめて黒字になったジブリの恩恵をあやかろうと魔女の話にし、『アリエッティ』でも共演した彼を頼るつもりでやったかもしれませんが、そういう裏事情や目論見が見えてしまうと冷めてしまうのが観客の本音。『サマーウォーズ』も『アリエッティ』も『君の名は。』も、結果的にヒットしたのであり、あまりそこにあやかりすぎると裏目に出るということがあるかもしれません。
4.『ジェイソン・ライトマンのちょっとこじれた世界』
ジェイソン・ライトマンという監督は才能がある。
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- 『JUNO/ジュノ』
- 『マイレージ、マイライフ』
- 『ヤング≒アダルト』
- 『とらわれて夏』
- 『セッション』
- 『タリーと私の秘密の時間』
詳細は書けないが、1年の大部分を出張に費やす男が主人公。ほとんど自宅に戻らず、旅を楽しみ、アメリカン航空史上7人目で最年少の1000万マイル達成者となることを目標にしている。
37歳の主人公の女性は、都会でヤングアダルト小説の作家として暮らしていた。そこからはあまり書けないが、ある一通のメールによって地元に帰ることにした彼女とその人間関係の間で、様々な問題が発生する。
1987年のレイバー・デーの週末。夫に去られた心の傷を抱えているシングルマザーのアデルは13歳の息子のヘンリーと共に買い物に出かけたところ、逃亡犯の男と出会い、匿うこととなる。
一流ジャズドラマーを目指す青年の物語で、主演のマイルズテラーが鬼教官によって流血するまでドラムを叩くシーンがあるのだが、あれは実際の彼の血だという。その狂気とガチの真剣さが画面から伝わってくる、至極の名作。
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彼の映画は、観る前は(うーむ)とあまり期待していなかったりするところがあるのですが、そういう状態の私を実力でねじ伏せる力を持っています。(おお、いい映画だった!)と納得した私が後で調べると、彼の映画だった、ということが何度もあり、(また彼か!)となるんですね。これは彼が実力があるとしかいいようがありません。
5.『ロバート・ゼメキスとトム・ハンクス』
この二人がタッグを組んだ映画をピックアップ。
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- 『フォレスト・ガンプ/一期一会』
- 『キャスト・アウェイ』
- 『ポーラー・エクスプレス』
人より知能指数は劣るが、純真な心と恵まれた身体、母への愛とある一人の女性への一途な思いを持ち、心ない人からは嘲りを受けつつも、それ以上に良き心を持つ周囲の人々の協力を受けて数々の成功を収め、同時に幸福を周囲にもたらしていく「うすのろフォレスト」の半生を、アメリカの1950 – 80年代の歴史を交えながら描いたヒューマンドラマ。
ひょんなことから無人島で暮らすことを強いられた男。『バレーボールの友人』などの描写から、人間の無力さを思い知ることができる。いつも見かける海辺の光景だからどうにでもなりそうなのに、どうにもならない。人間は大自然の前では無力である。
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ロバート・ゼメキスと言えば何と言っても『バックトゥザフューチャー』ですね。日本人から大人気で、すべての映画を押さえて人気No.1に輝き続ける至極の名作です。映画に欲しいエンタメ要素が盛りだくさんなんですよね。彼のすごいのは、そのほかにも『フォレストガンプ』や『キャストアウェイ』のような映画があるということ。ジェイソン・ライトマンは何となく映画の作風が似ていますが、『コンタクト』や『ベオウルフ』といった全く違う内容の映画があることです。
6.『ロバート・レッドフォードの着眼点』
伝説の俳優ロバート・レッドフォードは監督の才能もあった。
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- 『普通の人々』
- 『リバーランズ・スルー・イット』
- 『クイズショウ』
- 『シビル・アクション』
- 『モーターサイクル・ダイアリーズ』
- 『大いなる陰謀』
タイトルからしても一見しても、この家庭は普通。だが、どう考えても普通じゃない。この『静かな異変』にスポットライトを当てたロバートレッドフォードの目に狂いはなく、これで監督賞を受賞したのもうなづける。
1910-1920年代のアメリカのとある家族がメインとなるのだが、舞台となったモンタナ州の雄大な自然(特に川)とフライ・フィッシングの美しい描写で、第65回アカデミー賞では撮影賞を受賞。自然を感じる映画である。
1950年代に実在したNBCの人気テレビ番組『21(トウェンティワン)』をめぐるスキャンダルを、ロバート・レッドフォードが監督して映画化した。ピューリッツァー賞、ハーバード大学、クイズ大会優勝者等、卓越した頭脳が集うこの集団の中で、トップを獲る者も、それを見破る者もみな、稀有な存在である。
1980年代にマサチューセッツ州ウーバンで起きた環境汚染に対する損害賠償訴訟に関わった弁護士ジャン・シュリクマンの活動をまとめたジョナサン・ハー原作のノンフィクションを映画化。
チェ・ゲバラの若き日の南米旅行記『チェ・ゲバラ モーターサイクル南米旅行日記』をもとに作られている。先輩の「放浪科学者」こと生化学者のアルベルト・グラナードと共に1台のバイク(ポデローサ(怪力)号)にまたがり、12,000キロの南米大陸縦断旅行へ出かけるチェは、ここで何を見て、革命家になったのか。
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レシピタイトルを『ロバートレッドフォードの着眼点』と思わずつけたくなるほど、彼はいい目をしています。いいところに目をつける。例えば、がっぽり儲けることを第一に考えたような、エンタメに特化した刺激的な作品も世の中にあるし、簡単に人が死んでいくホラー映画のようなものもあります。宮崎駿は、『この一本で世の中を変えようと思ってやんなきゃいけないんだから。変わりゃしないんだけど。変わらないけど、そう思ってやるのがね、映画を作るってことだから。』と言いました。とても深いですね。
彼の映画の共通点は『内向性』です。これに関しては私も8000の名言を内省している人間ですから、断言できます。アメリカ人には珍しい気がしますね。『密かに燃える人の気持ち』など、そういうところを表現するのがうまい。
7.『スティーブ・ジョブズ』
監督ではないが、スティーブジョブズ関連の映画をピックアップ。
今回配合するレシピはこちらです!
- 『トイ・ストーリー』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『スティーブ・ジョブズ』
- 『バトル・オブ・シリコンバレー』
ピクサーのCEOであるスティーブ・ジョブズの資産がなければ、本作の制作は不可能に近かった。公開までの4年間の投資額は5000万ドルにも及び、ジョブズは「こんなに金がかかるなら投資しなかった」と語っている。しかし本作のヒットによりピクサーの株は高騰し、結果的にジョブズの資産は4億ドル増加する事となった。
1975年頃。ビルゲイツが世界最大のパソコン用ソフトウエア会社マイクロソフトを設立。1976年、スティーブジョブズがApple Computer Company(アップルコンピュータ・カンパニー)を創業。今、ほとんどの人の手元にあるパソコンはスマホの軸となっているのが、彼らの商品である。
運営者
彼が生まれた1955年というのは面白いんです。
こういう面々がいるんですよ。彼らは皆、この年に生まれました。天才クリエーターが集まってますよね。偶然かもしれませんが、そういう偶然が奇跡の力を生むことってありますからね。例えば、自分の名前が珍しいとか。そういうことだけでも人の一生を左右することになったりします。
8.『フランク・ダラボンとスティーブン・キング』
フランク・ダラボンという監督とスティーブンキングの相性もいいようだ。
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- 『グリーンマイル』
- 『ミスト』
- 『ショーシャンクの空に』
スティーヴン・キングの1980年の中編小説『霧』を原作とした、2007年のアメリカ合衆国のSFホラー映画。深い霧に包まれた街で巻き起こる怪異と徐々に秩序を失う人々が描かれる。衝撃のラストに注目。
原作はスティーヴン・キングの中編小説『刑務所のリタ・ヘイワース』。冤罪によって投獄された有能な銀行員が、腐敗した刑務所の中でも希望を捨てず生き抜いていくヒューマン・ドラマ。
運営者
実際に相性がいいかは分かりませんが、少なくともこの3つの作品は私も大好きな映画です。ただまあスティーブンキングの作品はどの監督の映画でも素晴らしいので、監督がいいのかどうかは分かりません。ただ、彼の作品にはもう一つだけあって『マジェスティック』というジムキャリーの映画があるのですが、実はそれも好きなんですよね。ということは、彼の監督作品は全部好きということになります。また、脚本、制作に関わった作品に『GODZILLA ゴジラ』や『コラテラル』もあり、それも大好きです。
9.『マーク・ミラーとマシュー・ボーンの爽快な映画』
マーク・ミラーという原作者と、監督のマシュー・ボーンの爽快な映画をピックアップ。
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- 『キック・アス』
- 『キングスマン』
『ヒットガール』という映画史上に残る子供のヒットマンのキャラクターが登場する。これを超えるのはなかなか難しいだろう。俳優のクロエ・グレース・モレッツ自身にも、それは言えることである。
運営者
こうして並べてみると、マシューボーンは爽快な映画を作るのがうまいことがわかりますよね。ですからオーシャンズシリーズやワイスピシリーズなどと相性がいいかもしれません。キングスマンは全作担当していて、『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』なども手掛けています。