スタローンは残念ながらもう時代遅れだ。『エクスペンダブルズ』で自分を『ランボー』の流れでの『消耗品』と自虐するのはいいが、ジェット・リーの扱いと主演の自分の扱いに差がありすぎる。そういう差別的な発想はもう時代遅れ。女にモテて自分が最後に勝ち残るという『棚上げ方式』は見ていて無様だ。
だが、『彼の時代』までさかのぼってみると『ランボー』も『コブラ』も確かに彼は輝いている。『刑事ジョー』のように、その頑迷な彼が打ち砕かれる役の方がキュートで愛着がわくし、好感が持てる。イーストウッドも『ダーティハリー』の余韻に浸っていたが、彼と同じ領域に達したとき、また一皮むけるかもしれない。